四万十ならではのお土産をつくりたい。そんな思いが詰まったスイーツ。
カツオ、文旦、土佐あかうしなど、豊かな自然を活かした一次産業が盛んな高知県。
しかし地理的条件から工場を建てるのが難しく、製造業に乏しい点が課題になっています。
他県と比べ厳しい条件の中、「地元に新しいお土産を作ろう」と、事業を立ち上げた組合が高知県四万十市にあります。
スタート時、所属メンバーのほとんどが食品製造に関する知識0!無添加の米粉かりんとう「しまんとう」はどのように生まれたのか、
株式会社LLPしまんとの代表を務める酒井孝尚(たかひさ)さんにお話を伺いました。
「株式会社LLPしまんと」は、四万十市の商工会青年部に在籍しているメンバー8人が立ち上げた事業組合を、酒井孝尚さんが引き継いで生まれた企業です。
株式会社LLPしまんとの前身である「有限責任事業組合LLPしまんと」は、清掃業、建築業、塗装業など事業カテゴリもバラバラな8人の社長たちが集まってできた組合。酒井さんはメンバーの1人である社長が経営するカフェの店長を勤めていました。
商工会青年部の活動の一環として、地域の特産物を使った商品を考案するセミナーに取り組んだことが、LLPしまんと設立のきっかけです。
「立ち上げ当初、四万十市のお土産って少なかったんですよね。有名なところで言うと筏羊羹とか泰作さんとか。和菓子は多かったんですけど、日持ちがあんまりしないので、『県外に持っていく時にもうちょっと日数が長いお土産があるといいよね』って話していました」
メンバーの1人が公務員から農家に転身し、お米を作っていたことも相まって「しまんと流域の資源と、幡多地域の地元食材を活用したこだわりの商品づくり」をコンセプトに、事業組合を設立。酒井さんも社長から声をかけられ、事業に関わることになりました。
「元々、お菓子を作ったことがないメンバーばっかりなんですよね。知識ゼロからのスタートっていう状況で。素人ながら、いろんなセミナー行ったり、いろんな講師の方を呼んだり、自分たちでもできるようなところからスタートしました」
米農家さんが身近にいることや、米粉ブームの兆しが見えていたことから、米粉を使ったスイーツを作ることが決定。
セミナーで四万十を訪れた野菜スイーツ専門店「パティスリー ポタジエ」の柿沢代表、柿沢安耶シェフと意気投合し、お菓子作りや事業展開のノウハウを教えてもらいながら、商品開発を進めました。
ゴーフルやバウムクーヘンなど様々なスイーツが候補に上がる中、最終的に決定したのは「米粉で作るかりんとう」。
王道で手に取りやすく、日持ちするだけでなく、四万十市の農家さんから直接野菜を仕入れることができるため、パウダーにして練り込みやすい点も選んだ理由でした。
米粉でかりんとうを作ることは決定したものの、完成品ができ上がるまでの道のりは決して簡単ではありません。
「初めは本当にすごい苦労しましたね。米粉も小麦粉もいろんな種類があるじゃないですか。薄力粉だったり、強力粉だったり、中力だったり。地域や工場の違いでも味が変わってくるんで、割合も含め、いろんなパターンを作りました」
また、山と海の距離が近く、平地が少ないため工業立地が厳しい高知県。食材を加工する施設も少なく、自分たちでかりんとうを製造するにはどのような機械が適しているのか、他県へ視察にも行ったと話します。
試行錯誤の末、2011年に出来上がったかりんとうの名前は、「40010」と書いて「しまんとう」
四万十産の青のりや、しょうがなど地域の食材を活かした数多くのフレーバーを開発、さらに当時まだ広くは認知されていない添加物不使用の商品を製造しており、中身が見えない挑戦的なパッケージは質と味への自信を感じさせます。
四万十の食材を使用していること、「添加物不使用」であることが注目され、地元の高知県だけでなく、関東のコンビニ、高級スーパー、百貨店でも販売。多くの人に愛されるかりんとうになりました。
地元の学校給食でも提供されており、ある小学校では5年生が授業の一環で米作りをするため、子供たちが作ったお米でかりんとうを作る企画も開催。作ったかりんとうは地元のスーパーで販売するなど、かりんとうを通して、地域の食育や自然保護活動にも力を入れています。
しまんとうに限らず、四万十の農作物を生かしたお菓子を展開しているLLPしまんと。
地元の人に喜んでもらえることが、何よりのやりがいだと酒井さんは話します。
「生産者の皆さんが、自分たちが作った農作物が商品になってることを喜んでくれたり、食べた人に美味しいって言ってもらえるのが、やっぱり嬉しいですね。事業を通して、生産者さんだけでなく、たくさんの人と繋がりができたので、これからもその繋がりを活かしながら商品作りを続けていくことで、地産外商を盛り上げていきたいと思っています」
株式会社LLPしまんとのLLP、元々は「有限責任事業組合」を意味する略語でしたが、株式会社として設立してからは「Local Love Present」の意味を含むようになりました。
四万十からあなたへの贈り物であり、酒井さんから四万十へのプレゼントでもある愛のこもった米粉かりんとう。ぜひ1度、ご賞味ください。
今回、にほんコッソリ良品店では、40010かりんとうを含む米粉かりんとう10種を詰め込んだ豪華すぎるギフトセットをお届け!ゆず、紫芋、だし醤油、青のり…と個性豊かなフレーバーが勢揃いしています。
通常のかりんとうは、油で2~3回揚げるのが一般的ですが、LLPしまんとの米粉かりんとうは米油を使用。米油で揚げた後、さらにオーブンで焼き上げる点も特徴です。
通常の油よりサクッと揚がり、オーブンで焼くことによって油も飛ぶので、軽い食感で食べられるかりんとうになっています。
味の決め手はさとうきびの糖蜜、「ぼか」。さとうきびの搾り汁を煮詰め、黒砂糖になる直前に取り上げた黒糖蜜のことで、煮詰めていく過程でボカボカと音を立てて沸き立っていくことから、その名がついたと言われています。
くどすぎず、さっぱりとした甘みである「ぼか」の味わいを最も楽しめる「プレーン」
磯の風味が口いっぱいに広がる「青のり」
地元の老舗醤油屋さんこだわりの醤油と一味唐辛子のピリッとした辛味が特徴の「だし醤油」
たまねぎのコクと「ぼか」の甘みが見事に調和する「たまねぎ」
スパイシーな風味がクセになる「しょうが」
柑橘系ならではのさっぱりとした香りが印象的な「ゆず」の6種が入っています。
袋はチャック付きなので、その時々で食べたい量を調整できるのが嬉しいポイントです。
素朴な紙パッケージに入った40010かりんとう黒糖/紫芋は、主に高知県内で販売しているフレーバー。黒糖は沖縄県産、紫芋は四万十産を使用しており、どこか懐かしさを感じる素朴な味わいが特徴です。
小学校でのかりんとう作りを通して、アレルギーを持つこどもが増えていることを知り、開発されたのがアレルギーフリーのこめこかりんと。特定原材料等28品目を一切使っていません。
黒は黒糖に糖蜜などを加えた加工黒糖、白は天然の黒糖を使用しており、より濃い甘みを楽しむことができます。40010かりんとうよりサイズが大きく、食べ応えのあるザクザクとした食感。和柄が可愛らしいチャック付きの袋に入っているので、持ち運びにも便利です。
四万十の「おいしい」が詰まった米粉かりんとう10種。かりんとう好きな方はもちろん、家族や職場、学校など大人数とシェアしながら、どの味が好きか味比べをしてみるのもおすすめです。
高知県南西部に位置する四万十市。平成17年4月に旧中村市と旧西土佐村が合併して誕生した市です。
本流に大規模なダムが建設されていない「日本最後の清流」、四万十川を有し、春から夏は特にカヌーやラフティングといったアクティビティを楽しむ人で賑わいます。
四万十川で有名なのが「沈下橋」。増水時は川の中へ沈むように設計された橋のことで、水面下に沈んだ際は流木や土砂が引っかからないよう欄干がついていない点が特徴です。
建設費を安く抑えられることから、三重、徳島、大分、宮崎県など西日本を中心に各地で同様の橋がかけられましたが、架橋技術が進歩した現代では安全面の考慮により、通常の端に架け替えられ姿を消しつつあります。
四万十川は全国で410箇所ある沈下橋のうち60箇所以上を有しており、「防災上、維持管理上支障のない沈下橋は生活文化遺産として後世に残していく」とした「四万十川沈下橋保存方針」を1993年に策定。人と川の在り方を写した原風景が今も色濃く残っています。
ボリュームたっぷりの米粉かりんとうのギフトセット。どんな食べ方がおすすめか、酒井さんに聞いてみると「かりんとうなので、もちろんお茶に合うのですが、「ゆず」や「しょうが」はコーヒーとも相性がいいんです」とコッソリ。
だし醤油はお酒のつまみにもぴったり。あなたの好きな飲み物と一緒に、心ほぐれるおやつタイムをお過ごしください。
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